使用する検査機器


建築

機器の名称 レベル
機器の使用目的 水平の確認や測定
機器の概要 レベルは水平な視準線を設けた望遠鏡から、鉛直に立てた標尺(スタッフ)を読み取って各点の高さの差(比高差)を求める機器である。
レベルには、望遠鏡の多少の傾きに関係なく振子を用いて視準線だけを水平にする自動レベルと視準線を水平にするための高感度の気泡管を用いるティルティングレベル(気泡管レベル)に大別される。
ここでは、自動レベルについて記述することとし、ティルティングレベルについては割愛する。

<自動レベル>
自動補正により、レベル本体が傾いても補正範囲内であれば、視準線が自動的に水平になり、気泡管により視準線を水平にするティルティングレベルに比べ、取り扱いが簡単に行える。

〈参考値〉
[望遠鏡性能] 倍率 : 20~45倍
対物有効径 : 30~50㎜
視界 : 1゜20´~1゜30´
最短合焦距離 : 0.5~1.5m
分解能力 : 2.5~4秒
1㎞往復標準偏差 : ±0.8~2.5㎜
[気泡管感度] 8~10 分/2㎜
自動レベルの例
(引用一部加筆: 測量学<基礎編>増補版  大嶋太市 著  共立出版 発行 )

使用方法の概要
<マイクロメーター付きレベルの読み方>

マイクロメーター付きレベルの読み方

<自動レベルの測定例>
脚先が正三角形になるように三脚を広げ、脚頭をほぼ水平にしてから三脚をしっかりと据え付ける。
レベル本体を脚頭にのせ、円形気泡管の中央付近に気泡を導き、定心かんを締め、固定する。
整準ねじにより、気泡を円形気泡管の中央に入れる。
合焦つまみを回してピントを合わせ、標尺の目盛りを望遠鏡の視準線で読み取る。

<参考:2点間が直接視準できる場合の高低差の求め方>

2点間が直接視準できる場合の高低差の求め方
標尺の読みから計算する場合。
(B.S)   (F.S)   (高低差)
 1.0m - 0.5m = 0.5m
関連する不具合事象 「基礎の沈下」「床の傾斜」「床のたわみ」
備考 詳細な測定が必要な場合には、レベル等の測量機器の操作、測定に習熟した測量士等の有資格者がいる。