使用する検査機器


建築

機器の名称 内視鏡
機器の使用目的 人が直接観察しにくい狭所等での観察
機器の概要 内視鏡は壁体内や天井裏、床下、設備配管やタンクなど、人が直接観察しにくい場所の目視観察に有効である。
内視鏡は、一般に挿入部と操作部、接眼部から成る。
挿入部の特徴から、自在に曲がる「軟性内視鏡」と極めて細径で高解像が可能な「硬性内視鏡」があり、像の伝送方法により「ビデオイメージスコープ」「ファイバースコープ」「硬性鏡」「ボアスコープ」などがある。
挿入部は、一般的に画像伝送用のイメージガイドと、照明光伝達用のライトガイドから構成されている。
挿入部先端の光学アダプタ一を変えることにより、視野方向(直視・側視)視野角(広角・望遠)を変えられるものもある。
ビデオイメージスコープは、接眼部の役割をTVモニターが担う。
接眼部に専用アダプターを介し、35㎜カメラやCマウントTVカメラを取付け、写真やビデオ録画での記録が可能なものもある。
内視鏡を選択する際は、それぞれの特徴をいかし、使用目的に応じた機種を選ぶ必要がある。

1.ビデオイメージスコープ
ビデオイメージスコープは、挿入部先端に超小型ビデオカメラを内蔵し、信号線(電線)を通じて操作部に伝送、TVモニターに画像を映し出し観察する軟性内視鏡である。TVモニターを見ながらの多人数観察が可能で、VTR、デジタル静止画などによる記録・再生が容易である。
ビデオイメージスコープの携帯例
ビデオイメージスコープの例

<廉価・簡易な機器の例>
内視鏡には、高性能・高機能なモデルもあるが、最近では機能は限定されているが小型で廉価なビデオイメージスコープが販売されており、状況を観察するなど簡易的な診断に使用できる。なお、ファイバースコープは一般に高価格となる。
簡易診断用内視鏡の例
(JISでは医療用内視鏡についてJIS T 1553 で規定。工業用の規定はない。)

2.硬性鏡
硬性鏡は、対物レンズで結像された像を複数のリレーレンズの組み合わせによりリレーしながら画像伝送する硬性内視鏡で、曲げることはできないが、細径でも非常に高解像な画像が得られる。
直線的なアクセスができる短い挿入長の観察に最適である。
硬性鏡の構造図
硬性鏡の例
3.ミニボアスコープ
ミニボアスコープ(針状硬性鏡)は、Φ0.9~2.7㎜迄の極細タイプの硬性鏡である。1本の「棒状レンズ」で画像伝送するタイプと「コンジットファイバー(導管内にイメージファイバーを内臓したもの)」によって画像を伝送するものがあるが、耐久性の面から「コンジットファイバータイプ」が増えている。

ミニボアスコープの例

ミニボアスコープの構造図
使用方法の概要
<中空壁・床下などの観察状況>
壁の中の断熱材の状況、漏水(結露)の状況、床下の状況等を例えばコンセントボックス、10㎜程度の穴から観察することができる。
関連する不具合事象 「結露」
備考