使用する検査機器


建築

機器の名称 温湿度計(結露計、表面温度計)
機器の使用目的 室内や壁体内の空気の温湿度測定、物体の表面温度測定
機器の概要 温湿度計には、室内や壁体内など各部位の空気温湿度(環境温湿度)を測定するものや、壁や窓、天井や床等の物体の表面温度を測定するものなどがある。また、温度と相対湿度を測定し、露点温度や湿球温度を表示し、結露の発生の可能性を示すものなどがあり、使用目的に応じ、それぞれ機種の特徴を生かした使い方が必要である。

<デジタル温湿度計>
デジタル温湿度計は小型の各種センサーにより温湿度を測定でき、軽量で携帯しやすく、室内外や床下、小屋裏等の各所で使用することができる。
測定範囲や測定精度は、各種センサーの能力に依る部分が大きく、用途に応じて、各種センサーが使われる。

<デジタル温湿度計の例その1>
 周囲温度測定 : 薄膜センサー
 相対湿度測定 : ポリマ静電容量センサー
 表面温度測定 : K型熱電対センサー
〈参考値〉
[測定範囲]
 周囲温度 : 0℃~50℃
 表面温度 : -20℃~50℃
 相対湿度 : 30%~98%RH
[測定精度]
 周囲温度 : ±0.5℃(5~40℃)
 表面温度 : ±0.3℃(-20~50℃)
 相対湿度 : ±1.5%RH(20℃)(35%~95%RHのとき)

デジタル温湿度計の例その1

<デジタル温湿度計の例その2>
 空気温度測定 : サーミスタ
 相対湿度測定 : 高分子膜抵抗式

[測定範囲]
 空気温度 :   外付けセンサー   0℃~55℃
 相対湿度 : 10%~95%RH
[測定精度]
 空気温度 :±0.5℃
 相対湿度 50%RHのとき : ±5%(25℃)

 長時間の連続測定ができ、パソコンに取り込んでデータの分析が可能。

デジタル温湿度計の例その2

<非接触型デジタル表面温度計の例>
壁や窓、天井や床等の表面温度を、離れた場所から非接触で計測可能。
小型軽量で、物体の温度に応じて放射される赤外線を測定し温度を求める赤外線放射温度計である。
〈参考値〉
[測定範囲]  -50℃~500℃
[分解能]   0.1℃

非接触型デジタル表面温度計の例
使用方法の概要
<デジタル温湿度計、表面温度計の測定例>
デジタル温湿度計と表面温度計により結露発生の可能性を推定する。
 
湿度計により相対湿度測定。
室内または壁体内を温度計により空気温度測定。
結露発生箇所、または結露の発生する可能性のある部位を表面温度計により物体表面温度測定。
上記測定から、空気線図により露点温度を求め、表面温度との温度差を求める。
露点温度が高く、表面温度との温度差が大きい場合など、結露発生の可能性を推定する。
関連する不具合事象 「結露」
備考