(1)適用範囲本シートは、雨水の浸入に関する専門的な調査方法(5.参考情報(1)参照。以下、「雨漏り調査」という。)のうち、木造住宅において散水調査を行う場合に適用する。ただし、建物の階数は地上3階までとし、地下階の雨漏り調査には適用しない。
(2)本シートの構成本シートは、散水調査における事前準備から調査実施後の結果の取り纏めまでの手順等を示しており、以下の構成により作成している。
(3)本シートを活用する際の留意点
(4)用語本シートで使用する主な用語を以下に示す。
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(1)調査準備(フロー)散水調査を実施するための事前準備の手順を示す。 |
(2)調査準備(解説) |
新築時の情報やリフォーム工事の情報などを書面や聞き取りにより収集する。(参考1) 1.建物情報
(1)新築時の情報
(2)リフォーム工事の情報
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2.漏水状況
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3.散水調査実施の制約等
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原則として、現地で目視による確認を行う。特に、書面や聞き取りでは不明な部分について、図面等に位置等を記録する。 1.敷地条件の確認
(1)仮設足場設置の可否
(2)水栓の位置・形状・水圧
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2.建物外部の確認
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3.外装の確認
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4.内装の確認
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5.小屋裏・床下の確認
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水による不具合原因の確認例 1.不具合が発生した時期を確認する。
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1.雨水浸入箇所の想定
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2.散水箇所の決定
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1.調査実施予定日
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2.足場の設置計画
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3.調査用資機材の配置計画(1)調査用資機材の搬入等
(2)ホースリールの配置
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4.散水計画
(※4)気象庁ホームページ「過去の気象データ検索」(https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/index.php)により、気象データを確認できる場合がある。 (※5)散水方向は下向き又は横向きを基本とする。 (※6)雨漏りが再現できるまでの散水を原則とし、散水時間は4時間程度を目安とする。 (※7)散水は過度な水圧にならないよう留意し、原則として高圧洗浄機は使用しない。
(※8)一般的な戸建住宅の水道口径は13mm又は20mmである場合が多く、蛇口全開時の水量は20〜30リットル/分であるため、1時間あたり1.2~1.8㎥程度の使用水量となる。 |
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5.養生計画
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6.作業員の配置計画
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7.調査記録の準備
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(1)散水調査(フロー)現地における散水調査の手順を示す。 |
(2)散水調査(解説) |
散水調査実施計画に基づき、足場及びメッシュシート又は防音シート等を設置する。
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散水調査実施計画に基づき、調査用資機材を設置する。
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散水調査実施計画に定めた散水箇所について、計画通りの散水ができることを確認する。
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散水調査実施計画に基づき、該当箇所を養生する。
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散水調査実施計画に基づき、散水箇所に散水する。
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散水調査実施計画で想定した浸出位置において、浸出を確認する。
(留意事項)
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雨水浸入箇所を特定する。
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散水箇所が複数ある場合は、3 ~ 5-3を繰り返す。
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(留意事項)
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調査用資機材を片付け、撤収する。
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散水調査実施計画に基づき、足場を解体し、撤去する。
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調査用資機材の片付けが完了後(足場を設置した場合は、足場の撤去後)、 |
調査で得られた図面や写真等を用いて、調査記録を整理する。 1.調査概要
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調査対象建物の項目例 |
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①所在地 |
②構造種別・規模 |
③竣工年 |
④リフォーム工事の情報 |
散水調査の結果に基づき、雨水の浸入箇所及び浸入経路を推定する。
(留意事項)
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1・2を調査報告書として取り纏める。 |
補修方法の検討 調査により推定した雨水浸入箇所に対し、必要な補修方法の検討を行う。
(補修方法シート「降雨による漏水」参照) (留意事項)
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(1)雨水の浸入に関するその他の専門的な調査方法
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(2)散水調査に用いる資機材の例
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(3)参考文献
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