
![]() |
| 外壁とは、外気に接する壁の壁枠組より構成される垂直構面と仕上材を総称していう。 壁枠組とは、屋根や床の固定荷重(自重)および積載荷重を小屋組や床組を通して鉛直荷重として基礎・地盤に伝えると共に、風や地震等の水平力に抵抗する役割を持つ構造部分をいう。 枠組壁工法は、水平力を耐力壁(面材を張ったフレーム)及び準耐力壁等(以下「耐力壁等」という。)に負担させ、フレーム内の面材の抵抗で建物全体の変形を防止している。従って、耐力壁等の量(壁量)が少なければ揺れが大きくなり、建物の変形量が大きくなる。また、耐力壁等の配置バランスが悪いと平面的ねじれが生じ、耐力壁等の変形・破壊につながる恐れがあるので、①十分な壁量、②バランスの良い耐力壁等の配置が求められる。 また、外壁は屋内と屋外を仕切るもので、構造安定性や防耐火性能が要求されるほか、防水性、耐候性、断熱性、遮音性等が要求される。 劣化については、1階土台回りでは地面に近く湿気が多いため、シロアリや腐朽菌等に侵食されにくい納まりや材料を使用しなくてはならない。 外壁の不具合事象が、基礎の沈下等さらに重大な不具合事象を伴うものかを、初期の段階で判別することが重要である。 |
|||||||
■枠組壁工法の外壁の構成例(引用1)![]() ■枠組壁工法の枠組の構成例(引用2)![]() |
![]() 「枠組壁工法住宅施工マニュアル」p143(2)(新井信吉編・著、住宅金融支援機構監修、(財)住宅金融普及協会発行) 「枠組壁工法住宅施工マニュアル」p3(新井信吉編・著、住宅金融支援機構監修、(財)住宅金融普及協会発行) |
||||||
<耐力壁について>構造用合板等を打ちつけた壁は、耐力壁として機能し、地震力及び風圧力によって建物に生じる水平力に抵抗する役割を担っている。平成13年国土交通省告示第1540号第5第4号においては、張り間方向及び桁行方向のそれぞれについて、地震力及び風圧力に抵抗するために必要な耐力壁の量を規定している。(引用3一部修正)耐力壁の種類と壁倍率は、告示第1540号第5第4号表1・表2に示されている。(引用4)同規定に基づく耐力壁を次の表に示す。 表1 耐力壁の種類(引用4)
|
「枠組壁工法住宅工事仕様書 2025年版」p403(付録3)((独)住宅金融支援機構編著、(株)井上書院発行) 「改正建築基準法2階建ての木造一戸建て住宅(枠組壁工法)等の確認申請・審査マニュアル(2025年4月 第3版)」3章-44、45 (国土交通省住宅局建築指導課・参事官(建築企画担当)付編集協力、(一社)日本ツーバイフォー建築協会発行) |
||||||
<準耐力壁等について>準耐力壁等とは平成13年国土交通省告示第1540号第5第4号表3に定める壁をいう。準耐力壁等には「間仕切り壁」と「垂れ壁・腰壁」の2つがある。(引用5)2025年(令和7年)4月に施行された建築基準法施行令及び平成13年国土交通省告示第1540号の改正により、存在壁量について、従来の規定では耐力要素として見込んでいない開口部まわりなどの準耐力壁等についても、一定の耐震性への寄与が期待できることから、存在壁量に算入できることとなった。なお、間仕切り壁の倍率が1.5倍を超える場合は、当該壁の周辺を有効に補強しなければならないことに留意する。(引用6一部修正)各階、各方向の地震力による必要壁量に対する準耐力壁等の割合は1/2未満とし、準耐力壁等の算定量はこの範囲内で自由に算定することができる。(引用7) 基準や倍率は次のとおりである。 表2 準耐力壁等の分類(引用7) 表3 準耐力壁等の種類(引用7) |
「枠組壁工法住宅工事仕様書 2025年版」p107((独)住宅金融支援機構編著、(株)井上書院発行) 「枠組壁工法住宅工事仕様書 2025年版」p108((独)住宅金融支援機構編著、(株)井上書院発行) 「改正建築基準法2階建ての木造一戸建て住宅(枠組壁工法)等の確認申請・審査マニュアル(2025年4月 第3版)」3章-47、48(国土交通省住宅局建築指導課・参事官(建築企画担当)付編集協力、(一社)日本ツーバイフォー建築協会発行) |
||||||
<壁の配置について>平13国交告第1540号第5第1号において、耐力壁は釣合い良く配置することが規定されている。(参考1)また、平13国交告第1540号には、各階の張り間方向及び桁行方向に配置する耐力壁等の設置(第5第4号)、耐力壁線相互の距離及び耐力壁線により囲まれた部分の水平投影面積(第5第5号)、外壁の耐力壁線相互の交さする部分の耐力壁設置(第5第6号)などが規定されている。 |
「改正建築基準法2階建ての木造一戸建て住宅(枠組壁工法)等の確認申請・審査マニュアル(2025年4月 第3版)」3章-17(国土交通省住宅局建築指導課・参事官(建築企画担当)付編集協力、(一社)日本ツーバイフォー建築協会発行) |
||||||
<接合金物について>枠組壁工法において、接合金物や接合具で構造部材を緊結することは重要であり、平13国交告第1540号においても、躯体要所の金物等による緊結や構造計算時における接合部の耐力の確認が規定されている。接合部に発生する存在応力を有効に伝達するためには、品質及び性能が明らかで良質な接合金物等を選択することが重要である。このような接合金物の一例として、(公財)日本住宅・木材技術センターが定める木造建築物用接合金物認定規程による接合金物規格(Cマーク表示金物)、同等認定品及び性能認定品がある。(引用8) 接合金物納まり例(引用9)
|
「枠組壁工法住宅工事仕様書 2025年版」p61((独)住宅金融支援機構編著、(株)井上書院発行) 「改正建築基準法2階建ての木造一戸建て住宅(枠組壁工法)等の確認申請・審査マニュアル(2025年4月 第3版)」3章-86、90、91(国土交通省住宅局建築指導課・参事官(建築企画担当)付編集協力、(一社)日本ツーバイフォー建築協会発行)) |
||||||
| 壁の仕上げ部分は、防火、防音、断熱等に有利で、壁面がたて枠面を隠して仕上がる「大壁造り」が一般的である。「大壁造り」としては、湿式工法(現場で水を使う施工法)と乾式工法がある。 湿式工法として「モルタル塗仕上げ」、乾式工法として「金属系、窯業系サイディング張り仕上げ」、「板張り仕上げ」等が代表的である。(参考2) また、断熱工法としては、たて枠の間に断熱材を充填する「充填断熱工法」と下張材の外側に断熱層を設ける「外張断熱工法」が一般的である。(参考3,参考4)
|
![]() 「構造用教材」第3版p88~p91((一社)日本建築学会編集・発行) ![]() 「住宅の平成25年省エネルギー基準の解説」p319~p321((一財)建築環境・省エネルギー機構発行) ![]() 「建築工事標準仕様書・同解説JASS24断熱工事」(2013年版)p104~121((一社)日本建築学会編集・発行) 「住宅瑕疵担保履行法対応 発泡プラスチック断熱材による外張断熱工法施工のポイント」 (発泡プラスチック断熱材連絡会) |