内壁とは、両面が建築物の内部に面している軸組により構成される垂直構面と内部仕上材等を総称していう。 軸組とは、屋根や床の積載荷重を小屋組、床組や柱を通して鉛直荷重として基礎・地盤に伝えると共に、風や地震等の水平力に抵抗する役割を持つ構造部分をいう。 軸組工法は、柱・梁がほぼピン接合されており、梁と柱の曲げ応力の伝達は想定していない。水平力は平面的に配置された耐力壁(筋かいを組み込んだフレーム)に負担させ、フレーム内の斜材の軸方向の抵抗で建物全体の変形を防止している。従って、耐力壁の量(壁量)が少なければ揺れが大きくなり、建物の変形量が大きくなる。 また、耐力壁の配置バランスが悪いと平面的なねじれが生じ、耐力壁の変形・破壊につながる恐れがあるので、①十分な壁量、②バランスの良い耐力壁の配置、③接合部の的確な補強が求められる。 1階土台回りでは地面に近く湿気が多いため、シロアリや腐朽菌等に浸食されにくい納まりや材料等を使用する必要がある。 内壁は、基礎や地盤等建物を支える根幹の部分に近接しており、内壁の不具合事象が基礎の沈下等さらに重大な不具合事象を伴うか否かを、初期の段階で判別することが重要になる。 |
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内壁は、壁面が柱面を隠して仕上がる「大壁造り」、柱面を表して仕上げる「真壁造り」があり、乾式工法と湿式工法(水を混合した材料で施工し、硬化して初めてその工事が完成する手法(参考1))がある。 乾式工法として「せっこうボード下地壁紙張り」、「化粧合板張り」等、湿式工法として「せっこうラスボード下地プラスター塗り」が代表的であるが、せっこうボード下地に、既調合の下塗り材・中塗り材・上塗り材を塗る工法で施工される場合もある。
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