補修方法編

降雨による漏水 パラペットの補修と防水層の再施工
(ウレタン塗膜防水)
W-1-321
RC造
工事概要

パラペットのひび割れを補修した上で、ウレタン塗膜防水による補修を行う。

「転載の承諾を得られなかった箇所に網掛けをしております。」
密着工法の例
(引用:参考文献1一部加筆)
図はパラペット立上り部を示す
対応する不具合と原因 不具合
  • 降雨による漏水(W-1)
原因
  • 防水層の品質不良、施工不良
  • 防水層端部の納まり不良
適用条件
  • 立上り部に倒れや著しい損傷がない場合に適用可能な工法である。
工事手順の例
1.事前調査
不具合の状況、原因を確認し、補修設計に基づいて施工計画をたてる。
補修する範囲を判断し、決定する。(本項では一部の補修事例を示す。)
2.足場の設置
  • 施工内容や規模により、仮設や足場の規模もかわるので注意すること。
3.ウレタン塗膜防水層の不具合部分の撤去
立上り、平場とも重ね塗りできる健全な部分を残しウレタン塗膜防水層の不具合部分を撤去する。
撤去後、コンクリートスラブ面を充分に乾燥させる。
4.コンクリートひび割れ面の補修
ひび割れは、Uカットシール材充填工法等により補修する。
5.ウレタン塗膜防水の施工
ひび割れ処理及びプライマーを塗布する。
必要に応じて補強布を配する。
ウレタン塗膜防水材を塗布する。
6.外壁仕上げ
補修部分の仕上げを復旧する。
7.最終確認
降雨時に浸水がないことを確認する。
足場を撤去のうえ、片付け・清掃を行う。
備考

工事に伴う騒音(ドリル使用時)、臭気、振動、粉塵、降雨時における漏水、廃材の排出等が問題になる可能性があるため、工事の実施にあたっては、居住者に工事内容を十分に説明し、合意を得ることが重要である。

参考文献

書名[該当箇所](監修) 編著者 発行所
1 建築工事標準仕様書・同解説 JASS8 防水工事(2022) [p298(解説図1.5.1(L-UFS))一部加筆] (一社)日本建築学会 (一社)日本建築学会