1.事前調査 |
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- ①
- 現場での事前調査により、補強柱を受ける横架材(たわみの発生した梁および、土台(1階の場合)または下階の梁(2階の場合))が構造耐力上安全であることを確認する。
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2.足場の設置 |
- ①
- 補修するたわんだ梁の直下の周囲に足場を設置する。補強柱の下端を土台または下階の梁に載せるために、床を撤去する際、足場の設置位置が障害にならないように注意する。
- ・
- 足場で床仕上げを傷つけないよう、シート、コンパネ等による保護、養生を行う。
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3.仕上材等の撤去・処分 |
以下の部位を取り外し、たわんだ梁を露出させる。
- ①
- たわみの発生した梁周辺の天井の仕上げ、下地材等
- ②
- 油圧ジャッキを据え付ける土台または下階の梁回りの床仕上材、下地材等
- ③
- たわみの発生した梁の上下階でこの梁に接する建具および建具枠
- ④
- 梁のたわみの影響を受けて傷んだ内壁の仕上材、下地材等
- ⑤
- 梁のたわみの影響を受け傷んだ上階床の仕上材、下地材、根太等
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4.仮柱と油圧ジャッキの設置 |
仮柱の設置 (1階の場合)(chord作成)
- ①
- 補強柱を設置する箇所の近傍の土台または下階の梁に小型の手動油圧ジャッキを設置し、ジャッキ上部と梁の間に仮柱を設置する。
- ・
- 2階の場合は、ジャッキ及び仮柱を設置する位置に、角材、H形鋼、コンパネ等を用いて、床組に力が伝わるよう適切な措置を講じる。
- ・
- ジャッキの転倒に充分注意する。
- ・
- 受ける梁等の仕口を確認する。
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5.ジャッキアップ |
たわんだ梁を仮受けするために以下の手順でジャッキアップを行う。
- ①
- 仮柱の座屈及びジャッキの転倒防止のために下げ振りなどを用いて鉛直確認をする。
- ②
- 建物の構造体および仕上面にゆがみが生じないように梁の直上階の床面を確認しながら5mm程度ずつ、上階の床が水平になるまで徐々にジャッキアップする。上階の床で水準器を用いて、梁が水平になり、たわみが補正されたことを確認する。
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6.補強柱の設置 |
新しい柱の設置 (1階の場合)(chord作成)
以下のような方法で補強柱を設置する。
- ①
- 土台または下階の梁と水平に修正された梁との間(横架材間)の寸法を正確に計測する。
- ②
- 寸法に合わせて柱を加工する。補強柱の仕口は、設置後の圧縮等による垂直荷重による沈みを考慮し、加工する。
- ③
- 補強柱を土台に設置しながら下げ振り若しくはトランシットにて柱が垂直に設置された事を確認し、土台と梁に緊結する。(*1)
- ・
- 緊結部分(土台、梁それぞれの緊結部分)は山形プレート等の金物で補強する。
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7.仮柱及びジャッキの撤去 |
仮柱の設置撤去 (1階の場合)(chord作成)
以下の手順で仮柱を撤去する。
- ①
- 再度たわみや変形がないことを確認しながら、徐々にジャッキをおろし、仮柱およびジャッキを撤去する。
- ②
- 仮柱を取り外しながら上階の床が水平であるかどうか水準器を用いて確認する。
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8.仕上材および下地材の施工 |
- ①
- 撤去した天井、床および内壁の下地材を直し、建具枠を取り付ける。
- ②
- ①の仕上材を施工する。
- ・
- 足場は適宜撤去する。
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9.建具の取り付け |
- ①
- 取り外した建具を取り付け直す。既存の建具にゆがみ等がある場合は調整し、調整の限界を超えるものは交換して取り付ける。
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10.最終確認 |
- ①
- 水準器を用いて、床仕上面の水平を確認する。
- ②
- 工事全体の仕上がりを確認する。
- ③
- 足場などを撤去のうえ、片付け・清掃を行う。
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