内外装仕上材を撤去し、建入れ直し（柱や梁等の倒れ､出入り､水平度､曲がりなどを正規に修正する）をした上で、既設耐力壁の筋かいを補強する。補強する耐力壁は、できるだけ低倍率のものを用い、補強箇所数を多くし、補強後再び内外装仕上を復旧する。

• 外壁の傾斜（Ｇ－１）
• 外壁のひび割れ､欠損（Ｇ－２）
• 内壁の傾斜（Ｎ－１）
• 水平振動（Ｖ－２）

• 軸組の断面寸法等の不足、材料選択不良、品質不良、架構・接合方法の不良
• 耐力壁量の不良

• 上部構造の柱、梁に割れ等が無く、筋かいを設けた仕口および接合部に十分に耐力があることが確認された場合に適用可能な方法である。
• 新たに筋かいを設けられる外壁がない場合にも、適用可能な工法である。
• 筋かいの端部の仕口および筋かいが取り付く柱の柱脚および柱頭の仕口は、建基法告示平12建告第1460号「木造の継手及び仕口の構造方法を定める件」に適合していること。

• 給排水衛生設備、電気設備は各工程に合わせて撤去、復旧を行う。
• 築後数年経た建物の建入れ直しは、新築時に比べて仕口の乾燥が進み、さらには下地材・仕上材が抵抗として働くので、できるだけ軸組のみを露出させる必要がある。
• 振動に関する不具合に当該補修方法を適用する場合､「５.工事手順の例」における建入れ直しの工程は必要ない。
• 建設住宅性能評価書を交付された住宅で該当する等級が２以上のものでは､新設する筋かいと胴差・通し柱の接合部が、品確法告示平13第1347号第5の1｢構造の安定に関すること｣の基準を満たすこと。
• 耐力壁を補強する場合は、応力の集中を避けるために、できるだけ低倍率のものを用い、補強箇所数を多くするように行う。