補修方法編

降雨による漏水 防水層平場の再施工(ウレタン塗膜防水) W-1-322
RC造
工事概要

スラブにひび割れがある場合は補修した上で、漏水箇所の防水層の再施工を行う。


概要図(chord作成)
対応する不具合と原因 不具合
  • 降雨による漏水(W-1)
原因
  • 防水層の品質及び施工不良
  • 防水下地のひび割れ
適用条件
  • 漏水位置がほぼ確定できた場合に適用できる。
工事手順の例
1.事前調査
当事者からのヒアリングや現場での原因調査により、適用条件を満たしていることを確認する。
2.破損部を含む施工箇所の指定
不具合部分について、ウレタン塗膜防水層を切開し、下面に水が回っているか確認する。
3.ウレタン塗膜防水層の不良部分の撤去
ウレタン塗膜防水層が破損している場合には、立上がり、床面とも、重ね塗りできる健全な部分を残し、不具合部分を撤去する。
撤去後、コンクリートスラブ面を充分乾燥させる。
4.コンクリートひび割れ面の補修
ひび割れは、Uカットシール充填工法等で補修する。
5.ウレタン塗膜防水の補修
ウレタン塗膜防水層の破損・浮き・ふくれの場合は、プライマーを塗布した上で、ウレタン塗膜防水層を塗りつけ、補修する。
6.最終確認
降雨時に浸水がないことを確認する。
備考
  • 工事に伴う騒音(ドリル使用時)、臭気、振動、粉塵、降雨時における漏水、廃材の排出等が、問題になる可能性がある為、工事の実施にあたっては、居住者に工事内容を十分に説明し、合意を得ることが重要である。
  • 既設の防水層や保護層(施工されている場合)を撤去せずに防水改修を行う場合は、当該地域の最大降雨量などを考慮して必要な排水ドレンの径が確保できるように注意する必要がある。(参考:参考文献1)

参考文献

書名[該当箇所](監修) 編著者 発行所
1 空気調和・衛生工学会規格 SHASE-S206-2019 給排水衛生設備規準・同解説[p139~140、290~296] (公社)空気調和・衛生工学会 (公社)空気調和・衛生工学会