補修方法編

設備からの騒音、振動 換気扇・ダクト等の交換工事 V-3-001
木軸・木枠・RC造・S造
工事概要

天井埋込み換気扇を交換し、換気扇・ダクト等に防振対策を施す。


03_木補-軸11_V-3-001_2_図.jpg
工事概要図(chord作成)
対応する不具合と原因 不具合
  • 設備からの騒音、振動(V-3)
原因
  • 機器等(換気扇)の老朽化
  • 機器・管材等の支持・固定方法不良
適用条件
  • 天井部または点検口から、機器接続部が確認でき、騒音の原因が確認できること。
  • 機器の取替え等が、点検口から工事が可能であること。
  • 在来天井においては、天井仕上げ材の撤去程度で、交換が可能であること。
工事手順の例
1.事前調査
当事者からのヒアリングや現場での原因調査により、適用条件を満たしていることを確認する。
交換する製品決定と取付け位置を決める。
2.天井仕上材の撤去
必要に応じて足場を設置し、養生を行う。
点検口から交換ができない場合、換気扇及びダクト設置部分の天井の仕上材を撤去する。
3.既存換気扇の撤去
換気扇本体に接続されているダクト等を外す。
固定金物を緩め、換気扇本体を撤去する。
4.ダクト内部の確認
ダクト内部に汚れ、つまり、結露水の滞留がないか確認
ダクトの固定、先下がり勾配、断熱欠損を確認
とくに、外壁近傍での状況を確認
5.機器取付け・結線
換気扇取付枠下地又は吊ボルトを設ける。
換気扇の取付け・ダクト等接続
吊ボルトゴムワッシャー等防振ゴム付きの部材による防振 (参考:参考文献1)
天井との取付部の防振等を確認
電源接続
通電試運転(騒音の発生のないことを確認)
6.天井仕上再施工
点検口が必要箇所にない場合は、設ける。
7.グリル等取付
換気扇からグリルまでのダクト経路の確認
浴室、洗面、便所等のグリル部清掃・確認
8.最終確認
排気状況及び騒音発生がないことを確認
煙を用いて、給気・排気が正常であることを確認
足場、養生等の撤去を行う。

【参考図】

03_木補-軸11_V-3-001_5_参図.jpg 天井埋込み換気扇の固定方法の例(chord作成)

備考
  • ダクト配管の接続部は、ブチルテープ等でしっかり固定し、外壁に向かって下り勾配とする。
  • 建設住宅性能評価書を交付された住宅で、「一次エネルギー消費量等級」が等級3以上である場合、全般換気設備である換気扇の交換にあたっては、原則として評価等級の基準に適合し、評価等級を維持することが必要である。
  • ダクトや換気フードの交換が必要となった場合には、「換気フード等のシーリング材の打直し」(木造 W-1-507)、「排気ダクトの取付け直し」(木造 W-1-508)を参照。

参考文献

書名[該当箇所](監修) 編著者 発行所
1 機械設備工事監理指針 令和4年版(国土交通省大臣官房官庁営繕部)[p545図2.2.4] (一社)公共建築協会 (一社)公共建築協会