補修方法編

外壁の傾斜 外壁の建て入れ不良是正 G-1-203
木枠
工事概要 傾斜している面の内外壁の下張材等を撤去し、枠組を露出させ面内または面外に傾斜しているたて枠を取り替える。
外壁の建て入れ不良例(chord作成)
対応する不具合と原因 不具合
  • 外壁の傾斜(G-1)
  • 外壁のひび割れ、欠損(G-2)
  • 内壁の傾斜(N-1)
原因
  • 建て入れ精度の不良
適用条件
  • 外壁の全体的な傾斜ではなく、軽微で部分的な傾斜(たて枠の一部が傾斜して取り付けられているなど)の場合に限る。
工事手順の例
1.事前調査
現場での事前調査により適用条件を満たしていることを確認する。
傾斜の影響を受け、交換の必要のある部品、材料を確認し、工事計画を立てる。
必要に応じて足場を設置する。
2.養生の実施
および
既存の仕上材等の撤去
作業時に傷をつけないよう是正部位回りを十分養生する。
以下の部位を撤去し、枠組みを露出させる。
  • 内壁・外壁の仕上材、下張材、せっこうボードおよび付属設備機器等
  • 是正部位に絡む廻り縁および幅木等
3.傾斜の是正
水準器等を使用し、傾斜しているたて枠を取り外す。
水準器等を使用して、新たなたて枠を取付ける。
  • 耐力壁の下枠および上枠からたて枠に留め付けているCN釘が平打ち等で引き抜けない場合は、たて枠間隔が500mm以下(平屋建又は2階建の耐力壁の場合)となる部分に新たなたて枠を取付ける。たて枠から下枠および上枠へのCN釘の留め付けは斜め釘打ちとする。その際、外壁下張材およびせっこうボード等が新たに取り付けたたて枠まで張り渡るように留意する。
4.下張材の復旧
外壁下張材を再施工する。
内壁側のせっこうボードを再施工する。
5.仕上材の復旧
外壁仕上材を再施工する。
内壁側の仕上材、廻り縁および幅木等を再施工する。
付属設備機器の取付けをする。
6.最終確認
壁仕上がり面の反り、ムクリがないことを確認する。
足場、養生等を撤去のうえ、片付け、清掃する。
備考 施工上の注意点
  • 500㎜を超えるたて枠間隔となる場合は、枠組壁工法住宅工事仕様書の「4.10.17 50cmを超えるたて枠間隔」に準じる。
  • 3階建の場合のたて枠間隔は、平13年国交告1540号第五項第八号の規定による。

参考文献

書名[該当箇所](監修) 編著者 発行所
1 枠組壁工法住宅工事仕様書 2023年版[p100(4.10.1.3、
4.10.1の表「耐力壁の種類と倍率」)、p115(4.10.9.3)、p123(4.10.17)]
(独)住宅金融支援機構 (株)井上書院