結露
外壁通気層構法の採用
W-3-501
木軸・木枠
|
|
---|
|
|
(*1)壁内通風が生じる構造(外壁通気構法による通気を除く。)は、これを防ぐために、軸組内の床・天井等との取合い部などの柱、間柱、横架材等との間に隙間なく断熱材を充填するなどの気流止めの措置を講ずる。
(*2)通気層が断熱材に押しつけられ、つぶれないように注意が必要である。
(*3)平13国交告第1347号(最終改正 令4国交告第1108号)において、JIS A9521(建築用断熱材)に規定する発泡プラスチック断熱材、JIS A9526(建築物断熱用吹付け硬質ウレタンフォーム)に規定する吹付け硬質ウレタンフォームA種1(1及び1H)若しくはA種2(2及び2H)に適合するもの又はこれらと同等以上の透湿抵抗を有するプラスチック系断熱材で、気密補助材を用い有効にすき間を封じているものを用いる場合は、防湿層の設置を必要としないとされている。また、「コンクリート躯体又は土塗壁の外側に断熱層がある場合」、「床断熱において断熱材下側が床下に露出する場合又は湿気の排出を妨げない構成となっている場合」、「断熱層が単一の材料で均質に施工される場合で透湿抵抗比が地域区分による規定の値以上である場合」等においても、当該部位の防湿層の設置を省略することができる。(参考:参考文献4)
(*4)通気層の厚さは15㎜程度とされることが多い。
(*5)防腐処理された胴縁を使用する場合は、使用している薬剤が透湿防水シートの性能を低下させることがあるため、施工中は胴縁を濡らさないようにし、胴縁の施工後は速やかに外装材を施工するよう留意する。(参考:参考文献1、5)
(*6)通気層の機能を確認する方法は、目視の他、煙試験により、外壁下端部から煙を入れ上端の開口に抜けていることを確認する方法もある。
施工上の注意点
- 外装全体にわたるため、大規模な工事となりやすい。特に、サッシ取付けの納まりについては、外壁面が通気層を設けることにより外側に持ち出されるため、適切なおさまりとなるように注意が必要である。
- 透湿防水シートの他、透湿性の高いシージングボードを用いてもよい。
- 設備配管又は配線等により防湿フィルム等が切れる部分は、気密層を連続させるよう処理する。(参考:参考文献1)
- 床下の換気措置が必要な場合でねこ土台を用いている場合、透湿防水シートで換気口を塞ぐことがないように注意が必要である。
|
---|
|
№ |
書名[該当箇所](監修) |
編著者 |
発行所 |
---|
1 |
木造住宅工事仕様書 2023年版[p168(7-1.4.3.3),p209,p210(参考図8.4.1(A)一部加筆),p184(7-1.5.7 3)] |
(独)住宅金融支援機構 |
(株)井上書院 |
2 |
建築工事標準仕様書・同解説 JASS24 断熱工事(2013)[p126(2)通気層の施工③] |
(一社)日本建築学会 |
(一社) 日本建築学会 |
3 |
住宅の平成25年省エネルギー基準の解説[p329~330] |
住宅の平成25年省エネルギー基準の解説編集委員会 |
(一財)建築環境・省エネルギー機構 |
4 |
住宅性能表示制度 日本住宅性能表示基準・評価方法基準 技術解説(新築住宅)2022[p312~322](国土交通省住宅局住宅生産課/国土交通省国土技術政策総合研究所/国立研究開発法人建築研究所) |
(一財)日本建築センター |
工学図書(株) |
5 |
JIS A6111:2016透湿防水シート[p解5~6(解説7)] |
揖斐敏夫 |
(一財)日本規格協会 |