補修方法編

降雨による漏水 ドレンの取付け直し(アスファルト防水) W-1-305
RC造
工事概要

ドレンを取付け直し、防水工事を行う。

06_RC補-08_W-1-305_2_図_2023
工事概要図(引用一部加筆:参考文献1)
対応する不具合と原因 不具合
  • 降雨による漏水(W-1)
原因
  • 排水ルート、ドレンの設計不良・施工不良
適用条件
  • ドレン及びその周辺からの漏水が明らかである。
工事手順の例
1.事前調査
(保護断熱防水仕様の場合)
当事者からのヒアリングや現場での原因調査を行う。
ドレンのがたつきなど、ドレンの調整不良による原因ですきま等が発生していることを確認する。
2.当該ドレンの取外し及び周辺の撤去
ドレンは、丁寧に取り外す。
押えコンクリートを近接の伸縮目地まで撤去する。
防水層に傷をつけないように断熱材を撤去する。
3.ドレン穴の調整
ドレン穴回りにひび割れがあれば補修する。
ドレン取付け面が水平でない場合や、穴が垂直でない場合は配筋を傷めない程度に躯体をはつって調整する。
4.ドレンの取付け
ドレンは水平になるように設置し、堅固に取り付ける。
5.アスファルト防水層の重ね張り
ドレンのつばとドレン周辺にアスファルト系下地処理材を塗布後、アスファルト防水層の上にトーチ工法2層張り程度を行う。
「転載の承諾を得られなかった箇所に網掛けをしております。」
6.防水層上部の断熱材の張付け
「転載の承諾を得られなかった箇所に網掛けをしております。」
7.ドレン周辺の押えコンクリートの施工
伸縮目地を打ち替えた上で、押えコンクリートを打つ。
8.ドレンの防水層端部のシーリング材の施工
9.最終確認
充分乾燥させた後、水を流し、スムーズに排水するかどうかを確認する。
備考
  • 工事に伴う騒音(ドリル使用時)、臭気、振動、粉塵、降雨時における漏水、廃材の排出等が問題になる可能性があるため、工事の実施にあたっては、居住者に工事内容を十分に説明し、合意を得ることが重要である。

参考文献

書名[該当箇所](監修) 編著者 発行所
1 建築工事監理指針 令和4年版(上巻)[p842(図9.2.28)](国土交通省大臣官房官庁営繕部) (一社)公共建築協会 (一社)公共建築協会
2 建築工事標準仕様書・同解説 JASS8 防水工事(2022)[p399~401] (一社)日本建築学会 (一社)日本建築学会