1.外壁面からの漏水の考え方外壁とは、建築物の外気に面する壁をいい、構造材と外部仕上材を総称していう。外壁は、屋内と屋外を仕切るもので、構造安定性や防耐火性能が要求されるほか、防水性、耐候性、断熱性、遮音性等が要求される。それらの要求に加えて、外観及びコストの観点より各種の外壁材料・工法が使用される。 (外壁の構造材の種類、仕上材の種類等については[外壁]を参照) ここでは、降雨による漏水の発生原因箇所として外壁が想定される場合の、外部開口部(窓、換気扇用開口等)を除く外壁部分を対象とする。 外壁はその外部仕上面側に庇、バルコニー、設備機器・配管等が取付けられる場合があり、これらと外壁との取合い部分からの漏水についても対象とする。 一般的な住宅の場合、外壁の外部側に使用される材料・工法により乾式工法(窯業系サイディング、金属系サイディング、ALCパネル等)と湿式工法(モルタル塗り、タイル張り(※)等)による場合があるが、いずれの場合も外壁面全体としての防水対策および目地部分の防水対策が一般的に講じられている。 ※は、ここでは直下の下地材が湿式材料の場合をいう。(以下同様) 鉄筋コンクリート造住宅の場合は、仕上塗装等により防水性向上が図られるが、基本的には鉄筋コンクリート外壁自体の防水対策が重要である。鉄筋コンクリート造住宅の外壁面の防水対策としては、ひび割れ誘発目地、コンクリート打継ぎ部分の目地に防水対策を施しておく必要がある。 |
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<参考図:外壁面全体の防水対策の例>
乾式工法:サイディング張り(引用1)
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<参考図:外壁目地部分の防水対策の例> イ.相じゃくり目地等(引用3一部加筆) ロ.伸縮目地・シーリング(2面接着) (ALCパネル、サイディング等)
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2.外壁面からの漏水の発生しやすい箇所降雨による外壁面からの漏水の場合、その浸入経路を特定することは容易でない。これは、漏水による染み等が発生している室内側の位置から、屋外側の雨水の浸入箇所を単純に推定することが難しいためである。一般的な建物の場合、乾式工法(窯業系サイディング、ALCパネル等)と湿式工法(モルタル塗り、タイル張り等)では以下のような箇所から雨水が浸入する場合が多い。
3.外壁面からの漏水の発生原因
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1.漏水発生部位の確認(1)調査方法
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シーリング目地の劣化現象模式図(引用9)
<湿式工法の場合>
(2)注意事項等
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1.防水対策部の設計内容の確認
(1)調査方法
(2)注意事項等
「転載の承諾を得られなかった箇所に網掛けをしております。」 |
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「転載の承諾を得られなかった箇所に網掛けをしております。」 |
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1.書類による確認
(1)調査方法
(2)注意事項等
2.目視等による施工状況の確認
(1)調査方法
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(2)注意事項等
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(2)注意事項等
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「4 使用・メンテナンス状況の確認による確認を行う。
「5 外的要因の確認」による。
「6 詳細調査の必要性の検討」による。