内装仕上材のひび割れ・はがれ等の発生原因に関する調査方法について、床、内壁、及び天井に不具合が発生した場合の共通事項をここでは示し、個別の内装仕上材に関する調査方法は、内装仕上材別シートとして示す。
1.内装仕上材のひび割れ・はがれ等とはここで取り上げる「内装仕上材のひび割れ・はがれ等」は、ひび割れ、欠損、破断その他の変形、はがれ・浮きとする。ひび割れとは、内装仕上材に部分的な割れが発生することをいう。 欠損とは、内装仕上材の一部が欠け損ずることをいう。 破断その他の変形とは、シート状の内装仕上材(ビニル壁紙やカーペット等)が切断されること、及び破断に至る前に発生すると考えられる凸凹、伸び等のことをいう。 はがれ・浮きとは、内装仕上材が下地材から離れること、内装仕上材と下地材の間に隙間が生じること、又は下地材が下地支持材から離れることをいう。 2.発生原因
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1.目視等による確認(1)調査方法
(2)注意事項等
2.各部位(床、内壁、天井)の変形や漏水、結露等の発生の有無の確認(1)調査方法
(2)注意事項等
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1.内装仕上材、下地材及び留付け材の設計内容の確認
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(1)調査方法
(2)注意事項等
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1.書類による確認(材料)
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(1)調査方法
(2)注意事項等
2.目視等による施工状況等の確認(1)調査方法
(2)注意事項等
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1.書類による確認(材料)
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(1)調査方法
(2)注意事項等
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2.目視等による施工状況の確認
(1)調査方法
(2)注意事項等
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「4 使用・メンテナンス状況の確認」によるほか、「内装仕上材別シート」による。
「5 外的要因の確認」による。
「6 詳細調査の必要性の検討」による。
内装仕上材リスト(床) を内装仕上材別シートに示す。 | ||||||
部位 | 仕上材 | 下地材 | 留付け材 | 使用室 | ||
床 | 板・ボード類 | 天然木板 | 縁甲板 | - | ①,② | 縁側等 |
A | ② | |||||
B | ①,② | |||||
フローリング | 単層フローリング | - | ①,② | 洋室 居間等 |
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A | ② | |||||
B | ①,② | |||||
複合フローリング | - | ①,② | ||||
A | ② | |||||
B | ①,② | |||||
タイル | コルクタイル | - | ② | |||
A | ||||||
B | ||||||
セラミックタイル | モザイクタイル | - | ② モルタル |
便所 玄関 浴室等 |
||
A | ||||||
B | ② | |||||
床タイル | - | ② モルタル |
||||
A | ||||||
B | ② | |||||
ビニル床タイル | - | ② | 便所 玄関 |
|||
A | ||||||
B | ||||||
シート | ビニル床シート | 長尺塩ビシート | - | ② | 洋室 居間等 |
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A | ||||||
B | ||||||
クッション フロアー |
- | |||||
A | ||||||
B | ||||||
カーペット | タフテッド カーペット |
- | ②又は グリッパー |
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A | ||||||
B | ||||||
織じゅうたん | - | ②又は グリッパー |
||||
A | ||||||
B | ||||||
タイルカーペット | - | ② | ||||
A | ||||||
B | ||||||
その他 | 畳 | 稲わら畳 | - | ④ | 和室 | |
A | ||||||
B | ||||||
建材畳 | - | |||||
A | ||||||
B | ||||||
石 | - | ② モルタル |
玄関 土間等 |
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A | ||||||
左官材料 | モルタル | - | ③ | |||
B | ||||||
注記 | ・下地材(下地処理が必要な場合がある) | ・留付け材 | ||||
- | なし | ① | 釘、ビス、タッカー | |||
A | モルタル | ② | 接着剤 | |||
B | 板・ボード類 | ③ | 左官塗り | |||
④ | なし(敷込み) |
内装仕上材リスト(壁) を内装仕上材別シートに示す。 | ||||||
部位 | 仕上材 | 下地材 | 留付け材 | 使用室 | ||
壁 | シート | 壁紙 | 織物壁紙 | - | ② | 和室 洋室 居間等 |
A | ||||||
B | ||||||
ビニル壁紙 | - | |||||
A | ||||||
B | ||||||
板・ボード類 | せっこうボード 繊維板等 |
化粧せっこうボード | - | ①、② | ||
A | ||||||
B | ||||||
内装用化粧ハードボード | - | |||||
A | ||||||
B | ||||||
化粧パーティクルボード | - | |||||
A | ||||||
B | ||||||
化粧珪酸カルシュウム板 | - | |||||
A | ||||||
B | ||||||
合板 (表面加工合板) |
特殊加工化粧合板 | - | ||||
A | ||||||
B | ||||||
天然木化粧合板 | - | |||||
A | ||||||
B | ||||||
天然木板 | - | |||||
A | ||||||
B | ||||||
タイル | セラミックタイル | モザイクタイル | - | ② モルタル |
台所 洗面所 便所 玄関 浴室等 |
|
A | ||||||
B | ② | |||||
内装タイル | - | ② モルタル |
||||
A | ||||||
B | ② | |||||
左官材 | 塗り壁 | プラスター塗り | - | ③ | 和室 洋室 居間等 |
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B | ||||||
仕上塗材 | - | 和室 玄関等 |
||||
B | ||||||
注記 | 下地材(下地処理が必要な場合がある) | ・留付け材 | ||||
- | なし | ① | 釘、ビス、タッカー | |||
A | モルタル | ② | 接着剤 | |||
B | 板・ボード類 | ③ | 左官塗り |
内装仕上材リスト(天井) を内装仕上材別シートに示す。 | ||||||
部位 | 仕上材 | 下地材 | 留付け材 | 使用室 | ||
天井 | シート | 壁紙 | 織物壁紙 | - | ② | 和室 洋室 居間等 |
B | ||||||
ビニル壁紙 | - | |||||
B | ||||||
板・ボード類 | せっこうボード、 繊維板等 |
化粧せっこうボード | - | ①、② | ||
B | ||||||
内装用化粧ハードボード | - | |||||
B | ||||||
化粧 パーティクルボード |
- | |||||
B | ||||||
化粧 珪酸カルシュウム板 |
- | |||||
B | ||||||
ロックウール化粧吸音板 | - | |||||
B | ||||||
A級インシュレーションボード | - | |||||
B | ||||||
合板 (表面加工合板) |
特殊加工化粧合板 | - | ||||
B | ||||||
天然木化粧合板 | - | |||||
B | ||||||
天然木板 | - | |||||
B | ||||||
注記 | ・下地材(下地処理が必要な場合がある) | ・留付け材 | ||||
- | なし | ① | 釘、ビス、タッカー | |||
A | モルタル | ② | 接着剤 | |||
B | 板・ボード類 |
複合フローリング |
・ 床 ・ 内壁 ・ 天井 |
・ 木 造 ・ 鉄骨造 ・ 鉄筋コンクリート造 |
調査対象 | ・下地材(根太等)に直接張る工法の場合 | 仕上材、留付け材、下地材(左記を支持する部分) | ||
・捨張りを設ける工法の場合 | 仕上材、留付け材、捨張り、下地材(上記を支持する部分) | |||
・直張り工法の場合 | 仕上材、留付け材 | |||
不具合事象の程度の確認
複合フローリング部分のみの不具合で、下地材等に起因していない場合もある。不具合事象の形状や発生状況を把握し、不具合の程度を確認する。 |
・確認方法 | ・目視 ・指触 ・変形等の測定 | ||
・不具合事象の確認 | ・ひび割れ ・欠損 ・はがれ、浮き |
その他の不具合事象 ・継ぎ目(目地部)の隙間 |
||
・不具合状況の確認 | ・箇所・範囲・状況等 | |||
・その他の確認 | ・床の傾斜 ・床のたわみ ・床鳴り | |||
<調査結果の考え方>
|
||||
設計内容の確認
「複合フローリングの不具合事象」が、複合フローリング自体に起因する可能性が高い場合は、複合フローリングに係る設計が適切に行われているかを確認する。 |
・確認方法 | ・設計図書(仕様書等) | ||
・参考資料 |
|
|||
・確認対象 | 仕上材・下地材等 | 確認ポイント(工法により該当する部分を適用) | ||
・下地材の有無 | 構成、 | 捨張りの有無 | ||
・複合フローリングの選択 | 種類、規格 | 使用環境との関係 | ||
・複合フローリングの断面 寸法等 | 厚さ、幅、長さ | 支持間隔との関係 | ||
・留付け材の選択 | 種類、規格 | 釘等、接着剤併用の有無 | ||
・下地材の選択 | 種類、規格 | 使用環境との関係 | ||
・下地材の断面寸法等 | 厚さ、幅、長さ | 支持間隔との関係 | ||
*捨張りは下地材に含む | ||||
<調査結果の考え方>
|
||||
施工状況等の確認
施工記録(工事状況報告書、材料購入伝票等)により、把握できる範囲において、複合フローリングに係る工事が設計通りに行われているかを確認する。さらに、不適切な施工が行われていないかを現場において目視等により確認する。 |
・確認方法 1 | ・書類 | 施工記録(工事状況報告書、材料購入伝票等) | |
・確認方法 2 | ・目視 | 必要に応じ、仕上材の一部をはがし状況等を確認する。 | ||
・参考資料 |
|
|||
・確認対象 | 仕上材・下地材等 | 確認ポイント(工法により該当する部分を適用) | ||
・複合フローリングの選択 | 種類、規格、メーカー | |||
・複合フローリングの断面寸法等 | 厚さ、幅、長さ | 支持間隔との関係 | ||
・複合フローリングの品質 | 種類、規格、メーカー | |||
・留付け材の選択 | 種類、規格、メーカー | 釘・タッカ―等、接着剤 | ||
・留付け材の寸法等 | 規格 | 複合フローリング厚との関係 | ||
・留付け材の品質 | 種類、規格、メーカー | |||
・下地材の選択 | 種類、規格、メーカー | |||
・下地材の断面寸法等 | 厚さ | 支持間隔との関係 | ||
・下地材の品質 | 種類、規格、メーカー | |||
・複合フローリングの割付け | 端部張り仕舞いの補強 | 相互の継ぎ目との関係 | ||
・下地材の割付け | 仕上材の割付けとの適合 | |||
・留付け材の施工方法 | 種類、間隔、道具、工具 | 釘等と接着剤の併用の有無 | ||
・下地材の施工精度等 | 全体精度、部分精度 | 継ぎ目の目違い | ||
・材料の保管・管理 | 日射、風雨、湿気等からの防護 | |||
*複合フローリングは、現場での日射、風雨、湿気等に対する防護が適切に行われない場合、材料自身に過大なねじれ、そり、及び表層材のはがれ等が発生することがある。
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||||
<調査結果の考え方>
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・検査機器 | ・スケール | |||
使用・メンテナンス状況の確認
竣工後に重量物を設置した等、不適切な使用がなかったかを確認する。 |
・調査方法 | 「4 使用・メンテナンス状況の確認」によるほか、以下による。 | ||
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||||
<調査結果の考え方>
|
||||
・調査結果の考え方は、「内装仕上材のひび割れ、はがれ等 調査方法」の各項目も参照 |
タフテッドカーペット |
・ 床 ・ 内壁 ・ 天井 |
・ 木 造 ・ 鉄骨造 ・ 鉄筋コンクリート造 |
調査対象 | ・下地材(ボード等)に直接張る工法の場合 | 仕上材、留付け材、下地材 (上記を支持する部分) |
*留付け工法は一般的にグリッパー工法と接着工法が使用される。留付け材はグリッパー工法の場合、グリッパーを主に使用する。接着剤張り工法の場合、接着剤等を主に使用する。
*グリッパー工法の場合、フェルト等の下敷き材は仕上材に含む。
|
|
・捨張りに張る工法の場合 | 仕上材、留付け材、捨張り、下地材 (上記を支持する部分) |
|||
・直張り工法の場合 | 仕上材、留付け材 | |||
不具合事象の程度の確認
タフテッドカーペット部分のみの不具合で、下地材等に起因していない場合もある。不具合事象の形状や発生状況を把握し、不具合事象の程度を確認する。 |
・確認方法 | ・目視 ・指触 ・変形等の測定 | ||
・不具合事象の確認 | ・破断、その他の変形 ・はがれ、浮き |
その他の不具合事象 ・ずれ(継ぎ目、端部) |
||
・不具合状況の確認 | ・箇所・範囲・状況等 | |||
・その他の確認 | ・床の傾斜 ・床のたわみ ・床鳴り | |||
<調査結果の考え方>
|
||||
設計内容の確認
「タフテッドカーペットの不具合事象」が、タフテッドカーペット自体に起因する可能性が高い場合は、タフテッドカーペットに係る設計が適切に行われているかを確認する。 |
・確認方法 | ・設計図書(仕様書等) | ||
・参考資料 |
|
|||
・確認対象 | 仕上材・下地材等 | 確認ポイント(工法により該当する部分を適用) | ||
・下地材の有無 | 構成、配置、支持間隔 | 捨張りの有無 | ||
・カーペットの選択 | 種類、規格 | 使用環境との関係 | ||
・カーペットの断面寸法等 | 厚さ、幅、長さ | 張付け面積との関係 | ||
・留付け材の選択 | 種類、規格 | グリッパー、接着剤と下地材等の関係 | ||
・下地材の選択 | 種類、規格 | 使用環境との関係 | ||
・下地材の断面寸法等 | 厚さ | 支持間隔との関係 | ||
*捨張りは下地材に含む | ||||
<調査結果の考え方>
|
||||
施工状況等の確認
施工記録(工事状況報告書、材料購入伝票等)により、把握できる範囲において、タフテッドカーペットに係る工事が設計通りに行われているかを確認する。さらに、不適切な施工が行われていないかを現場において目視等により確認する。 |
・確認方法 1 | ・書類 | 施工記録(工事状況報告書、材料購入伝票等) | |
・確認方法 2 | ・目視 | 必要に応じ、仕上材の一部をはがし状況等を確認する。 | ||
・参考資料 |
|
|||
・確認対象 | 仕上材・下地材等 | 確認ポイント(工法により該当する部分を適用) | ||
・カーペットの選択 | 種類、規格、メーカー | |||
・カーペットの断面寸法等 | 厚さ、幅、長さ | 施工面積との関係 | ||
・カーペットの品質 | 種類、規格、メーカー | |||
・留付け材の選択 | 種類、規格、メーカー | 下地材等との関係 | ||
・留付け材の寸法等 | 規格 | 塗布量、混合比等との関係 | ||
・留付け材の品質 | 種類、規格、メーカー | 湿気、温度等の環境との関係 | ||
・下地材の選択 | 種類、規格、メーカー | 留付け材との関係 | ||
・下地材の断面寸法等 | 厚さ | 支持間隔との関係 | ||
・下地材の品質 | 種類、規格、メーカー | |||
・カーペットの割付け | 端部張り仕舞いの補強 | 相互の継ぎ目との関係 | ||
・下地材の割付け | 仕上材の割付けとの適合 | |||
・留付け材の施工方法 | 種類、間隔、道具、工具 | 接着剤の塗布量、下地処理との関係 | ||
・下地材の施工精度等 | 全体精度、部分精度 | 継ぎ目の目違い、下地処理との関係 | ||
・材料の保管・管理 | 日射、風雨、湿気等からの防護 | 巻きぐせとの関係 | ||
*グリッパー工法の場合、カーペット端部等は確実にピンをたたき込み、カーペットは壁とグリッパーエッジの隙間に十分に差込む。
*下地材等の湿気、アルカリ分及び作業時の低温等に対して適切な措置を必要とする接着剤がある。
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<調査結果の考え方>
*接着剤で張付けられる工法は、下地等(ボード等、コンクリート・モルタル等)の乾燥不良及び下地処理が不備の場合に、タフテッドカーペットのずれ、はがれ、浮き等が発生することがある。
*タフテッドカーペットの端部、継ぎ目及び下地材(ボード等)の継ぎ目の処理不良及び補強不足等により、ずれ、はがれ、浮き等が発生することがある。
*下地材(ボード等)の剛性不足の場合、タフテッドカーペットの破断及びその他の変形等が発生することがある。また、タフテッドカーペットの伸縮による下地材(ボード等)の変形等が発生することがある。
*広い面積のタフテッドカーペット施工の場合、専用工具の使用不良及び巻きぐせ除去不良により、タフテッドカーペットのずれ、はがれ、浮き等が発生することがある。
|
||||
・検査機器 | ・スケール | |||
使用・メンテナンス状況の確認
竣工後に重量物を設置した等、不適切な使用がなかったかを確認する。 |
・調査方法 | 「4 使用・メンテナンス状況の確認」によるほか、以下による。 | ||
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||||
<調査結果の考え方>
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||||
・調査結果の考え方は、「内装仕上材のひび割れ、はがれ等 調査方法」の各項目も参照 |
ビニル床シート |
・ 床 ・ 内壁 ・ 天井 |
・ 木 造 ・ 鉄骨造 ・ 鉄筋コンクリート造 |
調査対象 | ・下地材に直接張る工法の場合 | 仕上材、下地材、留付け材、(左記を支持する部分) | ||
・捨張りを設ける工法の場合 | 仕上材、下地材、捨て張り、留付け材、 (上記を支持する部分) |
|||
・直張り工法の場合 | 仕上材、留付け材 | |||
不具合事象の程度の確認
ビニル床シート部分のみの不具合で、下地材等に起因していない場合もある。不具合事象の形状や発生状況を把握し、不具合事象の程度を確認する。 |
・確認方法 | ・目視 ・指触 ・変形等の測定 | ||
・不具合事象の確認 | ・破断、その他の変形 ・はがれ、浮き |
その他の不具合事象 ・継ぎ目(目地部)の隙間 |
||
・不具合状況の確認 | ・箇所・範囲・状況等 | |||
・その他の確認 | ・床の傾斜 ・床のたわみ ・床鳴り | |||
<調査結果の考え方>
|
||||
設計内容の確認
「ビニル床シートの不具合事象」が、ビニル床シート自体に起因する可能性が高い場合は、ビニル床シートに係る設計が適切に行われているかを確認する。 |
・確認方法 | ・設計図書(仕様書等) | ||
・参考資料 |
|
|||
・確認対象 | 仕上材・下地材等 | 確認ポイント(工法により該当する部分を適用) | ||
・下地材の有無 | 構成、配置、支持間隔 | 捨張りの有無 | ||
・ビニル床シートの選択 | 種類、規格 | 使用環境との関係 | ||
・ビニル床シートの断面寸法等 | 厚さ、幅、長さ | 張付け面積との関係 | ||
・留付け材の選択 | 種類、規格 | 接着剤と下地材等の関係 | ||
・下地材の選択 | 種類、規格 | 使用環境との関係 | ||
・下地材の断面寸法等 | 厚さ | 支持間隔との関係 | ||
*捨張りは下地材に含む | ||||
<調査結果の考え方>
|
||||
施工状況等の確認
施工記録(工事状況報告書、材料購入伝票等)により、把握できる範囲において、ビニル床シートに係る工事が設計通りに行われているかを確認する。さらに、不適切な施工が行われていないかを現場において目視等により確認する。 |
・確認方法 1 | ・書類 | 施工記録(工事状況報告書、材料購入伝票等) | |
・確認方法 2 | ・目視 | 必要に応じ、仕上材の一部をはがし状況等を確認する。 | ||
・参考資料 |
|
|||
・確認対象 | 仕上材・下地材等 | 確認ポイント(工法により該当する部分を適用) | ||
・ビニル床シートの選択 | 種類、規格、メーカー | |||
・ビニル床シートの断面寸法等 | 厚さ、幅、長さ | 施工面積との関係 | ||
・ビニル床シートの品質 | 種類、規格、メーカー | |||
・留付け材の選択 | 種類、規格、メーカー | 接着剤と下地材等との関係 | ||
・留付け材の寸法等 | 規格 | 塗布量、混合比等との関係 | ||
・留付け材の品質 | 種類、規格、メーカー | 湿気、温度等との関係 | ||
・下地材の選択 | 種類、規格、メーカー | 接着剤との適合の関係 | ||
・下地材の断面寸法等 | 厚さ | 支持間隔との関係 | ||
・下地材の品質 | 種類、規格、メーカー | |||
・ビニル床シートの割付け | 端部張り仕舞いの補強 | 相互の継ぎ目との関係 | ||
・下地材の割付け | 仕上材の割付けとの適合 | |||
・留付け材の施工方法 | 種類、間隔、道具、工具 | 接着剤の塗布量、下地処理との関係 | ||
・下地材の施工精度等 | 全体精度、部分精度 | 継ぎ目の目違い、下地処理との関係 | ||
・材料の保管・管理 | 日射、風雨、湿気等からの防護 | 巻きぐせとの関係 | ||
*下地材等の湿気、アルカリ分及び作業時の低温等に対して適切な措置を必要とする接着剤がある。
|
||||
<調査結果の考え方>
*ビニル床シートは接着剤で張り付けられるので、下地材等の乾燥不良及び下地処理の不備等によりはがれ、浮き等が発生することがある。
*ビニル床シート端部や下地材の継ぎ目の処理不良及び補強不足等によりビニル床シートのはがれ、浮き等が発生することがある。
*下地材の剛性不足の場合、ビニル床シートの破断及びその他の変形等が発生することがある。また、ビニル床シートの伸縮等により下地材の変形等が発生することがある。
*広い面積のビニル床シート施工の場合、専用工具の使用不良及びビニル床シートの巻きぐせ除去不良等によりはがれ、浮き等が発生することがある。
|
||||
・検査機器 | ・スケール | |||
使用・メンテナンス状況の確認
竣工後に重量物を設置した等、不適切な使用がなかったかを確認する。 |
・調査方法 | 「4 使用・メンテナンス状況の確認」によるほか、以下による。 | ||
|
||||
<調査結果の考え方>
|
||||
・調査結果の考え方は、「内装仕上材のひび割れ、はがれ等 調査方法」の各項目も参照 |
ビニル壁紙 |
・ 床 ・ 内壁 ・ 天井 |
・ 木 造 ・ 鉄骨造 ・ 鉄筋コンクリート造 |
調査対象 | ・下地材(ボード等)に直接張る工法の場合 | 仕上材、留付け材、下地材 (上記を支持する部分) |
||
・直張り工法の場合 | 仕上材、留付け材 | |||
不具合事象の程度の確認
ビニル壁紙部分のみの不具合で、下地材等に起因していない場合もある。不具合事象の形状や発生状況を把握し、不具合の程度を確認する。 |
・確認方法 | ・目視 ・指触 ・変形等の測定 | ||
・不具合事象の確認 | ・破断その他の変形 ・はがれ、浮き |
その他の不具合事象 ・ずれ(目地部や端部) |
||
・不具合状況の確認 | ・箇所・範囲・状況等 | |||
・その他の確認 | ・内壁の傾斜 ・天井のたわみ | |||
<調査結果の考え方>
|
||||
設計内容の確認
ビニル壁紙の不具合事象」が、ビニル壁紙自体に起因する可能性が高い場合は、ビニル壁紙に係る設計が適切に行われているかを確認する。 |
・確認方法 | ・設計図書(仕様書等) | ||
・参考資料 |
|
|||
・確認対象 | 仕上材・下地材等 | 確認ポイント(工法により該当する部分を適用) | ||
・下地材の有無 | 構成、配置、支持間隔 | 捨張りの有無 | ||
・ビニル壁紙の選択 | 種類、規格 | 使用環境との関係 | ||
・ビニル壁紙の断面寸法等 | 厚さ、幅、長さ | 張付け面積との関係 | ||
・留付け材の選択 | 種類、規格 | 接着剤と下地材等の関係 | ||
・下地材の選択 | 種類、規格 | 使用環境との関係 | ||
・下地材の断面寸法等 | 支持間隔との関係 | |||
*捨て張りは下地材に含む | ||||
<調査結果の考え方>
|
||||
施工状況等の確認
施工記録(工事状況報告書、材料購入伝票等)により、把握できる範囲において、ビニル壁紙に係る工事が設計通りに行われているかを確認する。さらに、不適切な施工が行われていないかを現場において目視等により確認する。 |
・確認方法 1 | ・書類 | 施工記録(工事状況報告書、材料購入伝票等) | |
・確認方法 2 | ・目視 | 必要に応じ、仕上材の一部をはがし状況等を確認する。 | ||
・参考資料 |
|
|||
・確認対象 | 仕上材・下地材等 | 確認ポイント(工法により該当する部分を適用) | ||
・ビニル壁紙の選択 | 種類、規格、メーカー | |||
・ビニル壁紙の断面寸法等 | 厚さ、幅、長さ | 施工面積との関係 | ||
・ビニル壁紙の品質 | 種類、規格、メーカー | |||
・留付け材の選択 | 種類、規格、メーカー | 接着剤と下地材等との関係 | ||
・留付け材の寸法等 | 規格 | 塗布量、混合比等との関係 | ||
・留付け材の品質 | 種類、規格、メーカー | 湿気、温度等の環境との関係 | ||
・下地材の選択 | 種類、規格、メーカー | 接着剤との適合の関係 | ||
・下地材の断面寸法等 | 厚さ | 支持間隔との関係 | ||
・下地材の品質 | 種類、規格、メーカー | |||
・ビニル壁紙の割付け | 端部張り仕舞いの補強 | 相互の継ぎ目との関係 | ||
・下地材の割付け | 仕上材の割付けとの適合 | |||
・留付け材の施工方法 | 種類、間隔、道具、工具 | 接着剤の塗布量、下地処理との関係 | ||
・下地材の施工精度 | 全体精度、部分精度 | 継ぎ目の目違い、下地処理との関係 | ||
・材料の保管・管理 | 日射、風雨、湿気等からの防護 | 巻きぐせとの関係 | ||
*下地材等の湿気、アルカリ分及び作業時の低温等に対して適切な措置を必要とする接着剤がある。
*設備用の開口部周辺はビニル壁紙の十分な巻込みが必要である。
|
||||
<調査結果の考え方>
*ビニル壁紙は接着剤で張付けられるので、下地等(ボード等、コンクリート・モルタル等)の乾燥不良及び下地処理の不備等によりはがれ、浮き等が発生することがある。
*隅角部や下地材(ボード等)の継ぎ目の処理不良及び補強不足等によりビニル壁紙の不具合事象が発生することがある。
*下地材(ボード等)の剛性不足の場合、ビニル壁紙の破断及びその他の変形等が発生することがある。また、ビニル壁紙の伸縮等により下地材(ボード等)の変形等が発生することがある。
*広い面積のビニル壁紙施工の場合、専用工具の使用不良及びビニル壁紙等の巻きぐせ除去不良によりはがれ、浮き等が発生することがある。
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||||
・検査機器 | ・スケール | |||
使用・メンテナンス状況の確認
竣工後に重量物を設置した等、不適切な使用がなかったかを確認する。 |
・調査方法 | 「4 使用・メンテナンス状況の確認」によるほか、以下による。 | ||
|
||||
<調査結果の考え方>
|
||||
・調査結果の考え方は、「内装仕上材のひび割れ、はがれ等 調査方法」の各項目も参照 |
内装タイル |
・ 床 ・ 内壁 ・ 天井 |
・ 木 造 ・ 鉄骨造 ・ 鉄筋コンクリート造 |
調査対象 | ・下地材(ボード等)に張る工法の場合 | 仕上材、留付け材、下地材 (上記を支持する部分) |
*留付け材としてモルタルを用いる場合と接着剤を用いる場合がある。
|
|
・直張り工法の場合 | 仕上材、留付け材 | |||
不具合事象の程度の確認
内装タイル部分のみの不具合で、下地材等に起因していない場合もある。不具合事象の形状や発生状況を把握し、不具合事象の程度を確認する。 |
・確認方法 | ・目視 ・指触 ・変形等の測定 | ||
・不具合事象の確認 | ・ひび割れ ・欠損 ・はがれ、浮き |
|||
・不具合状況の確認 | ・箇所・範囲・状況等 | |||
・その他の確認 | ・内壁の傾斜 | |||
<調査結果の考え方>
|
||||
設計内容の確認
「内装タイルの不具合事象」が、内装タイル自体に起因する可能性が高い場合は、内装タイルに係る設計が適切に行われているかを確認する。 |
・確認方法 | ・設計図書(仕様書等) | ||
・参考資料 |
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・確認対象 | 仕上材・下地材等 | 確認ポイント(工法により該当する部分を適用) | ||
・下地材の有無 | 構成、 | |||
・内装タイルの選択 | 種類、規格 | 使用環境との関係 | ||
・内装タイルの断面寸法等 | 厚さ、幅、長さ | 目地深さとの関係 | ||
・留付け材の選択 | 種類、規格 | 下地材、張付け工法との関係 | ||
・下地材の選択 | 種類、規格 | 使用環境との関係 | ||
・下地材の断面寸法等 | 厚さ、幅、長さ | 支持間隔との関係 | ||
<調査結果の考え方>
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施工状況等の確認
施工記録(工事状況報告書、材料購入伝票等)により、把握できる範囲において、内装タイルに係る工事が設計通りに行われているかを確認する。さらに、不適切な施工が行われていないかを現場において目視等により確認する。 |
・確認方法 1 | ・書類 | 施工記録(工事状況報告書、材料購入伝票等) | |
・確認方法 2 | ・目視 | 必要に応じ、仕上材の一部をはがし状況等を確認する。 | ||
・参考資料 |
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・確認対象 | 仕上材・下地材等 | 確認ポイント(工法により該当する部分を適用) | ||
・内装タイルの選択 | 種類、規格、メーカー | |||
・内装タイルの断面寸法等 | 厚さ、幅、長さ | 目地深さとの関係 | ||
・内装タイルの品質 | 種類、規格、メーカー | |||
・留付け材の選択 | 種類、規格、メーカー | 仕上材、下地材との関係 | ||
・留付け材の寸法等 | 規格 | 張付けモルタル厚との関係 | ||
・留付け材の品質 | 種類、規格、メーカー | 張付けモルタル調合との関係 | ||
・下地材の選択 | 種類、規格、メーカー | 張付け工法との関係 | ||
・下地材の断面寸法等 | 厚さ | 支持間隔との関係 | ||
・下地材の品質 | 種類、規格、メーカー | |||
・内装タイルの割付け | 端部張り仕舞いの補強 | 相互の継ぎ目との関係 仕上面積と伸縮目地の関係 |
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・下地材の割付け | 仕上材の割付けとの適合 | |||
・留付け材の施工方法 | 種類、間隔、道具、工具 | 作業環境と工程 下地処理との関係 |
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・下地材の施工精度 | 全体精度、部分精度 | 目荒し、目違い等との関係 | ||
・材料の保管・管理 | 日射、風雨、湿気等からの防護 | 材料の使用期限との関係 | ||
*モルタル張りの場合、下地材等の乾燥、作業時の低温等によりモルタルの硬化不良が発生することがある。
*接着剤張りの場合、下地材等が乾燥していないと接着不良が発生することがある。
*下地材等の湿気、アルカリ分及び作業時の低温等に対して適切な措置を必要とする接着剤がある。
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<調査結果の考え方>
*内装タイルはモルタル張りの場合、下地(コンクリート・モルタル等)等の乾燥、作業時の低温、モルタル調合の不良、及び下地処理の不備等による張付けモルタルの硬化不良や接着不良が原因で、はがれ、浮き等が発生することがある。また、急速な乾燥収縮が原因でひび割れ等が発生することもある。更に、伸縮目地が適切にとられていないことが原因で、ひび割れ等が発生することがある。
*端部や下地材(ボード等)の継ぎ目の、処理不良及び補強不足等により内装タイルの不具合事象が発生することがある。
*下地材(ボード等)の剛性不足の場合、内装タイルの不具合事象が発生することがある。
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・検査機器 | ・打診用ハンマー | |||
使用・メンテナンス状況の確認
竣工後に重量物を設置した等、不適切な使用がなかったかを確認する。 |
・調査方法 | 「4 使用・メンテナンス状況の確認」によるほか、以下による。 | ||
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<調査結果の考え方>
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・調査結果の考え方は、「内装仕上材のひび割れ、はがれ等 調査方法」の各項目も参照 |
天然木化粧合板 |
・ 床 ・ 内壁 ・ 天井 |
・ 木 造 ・ 鉄骨造 ・ 鉄筋コンクリート造 |
調査対象 | ・下地材(胴縁、野縁等)に直接張る工法の場合 | 仕上材、留付け材、下地材 (上記を支持する部分) |
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・捨て張りに張る工法の場合 | 仕上材、留付け材、捨て張り、下地材 (上記を支持する部分) |
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・直張り工法の場合 | 仕上材、留付け材 | |||
不具合事象の程度の確認
化粧合板部分のみの不具合で、下地材等に起因していない場合もある。不具合事象の形状や発生状況を把握し、不具合事象の程度を確認する。 |
・確認方法 | ・目視 ・指触 ・変形等の測定 | ||
・不具合事象の確認 | ・ひび割れ ・欠損 ・はがれ、浮き ・破断、その他の変形 |
その他の不具合事象 ・継ぎ目(目地部や端部)の隙間 |
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・不具合状況の確認 | ・箇所・範囲・状況等 | |||
・その他の確認 | ・内壁の傾斜 ・天井のたわみ | |||
<調査結果の考え方>
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設計内容の確認
「化粧合板の不具合事象」が、化粧合板自体に起因する可能性が高い場合は、化粧合板に係る設計が適切に行われているかを確認する。 |
・確認方法 | ・設計図書(仕様書等) | ||
・参考資料 |
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・確認対象 | 仕上材・下地材等 | 確認ポイント(工法により該当する部分を適用) | ||
・下地材の有無 | 構成、 | 捨張りの有無 | ||
・化粧合板の選択 | 種類、規格 | 使用環境との関係 | ||
・化粧合板の断面寸法等 | 厚さ、幅、長さ | 支持間隔との関係 | ||
・留付け材の選択 | 種類、規格 | 釘等、接着剤併用の有無 | ||
・下地材の選択 | 種類、規格 | 使用環境との関係 | ||
・下地材の断面寸法等 | 厚さ、幅、長さ | 支持間隔との関係 | ||
*捨張りは下地材に含む *化粧合板の変形等を予測して目地を取る施工法(目透し張り等)もある。 |
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<調査結果の考え方>
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施工状況等の確認
施工記録(工事状況報告書、材料購入伝票等)により、把握できる範囲において、化粧合板に係る工事が設計通りに行われているかを確認する。さらに、不適切な施工が行われていないかを現場において目視等により確認する。 |
・確認方法 1 | ・書類 | 施工記録(工事状況報告書、材料購入伝票等) | |
・確認方法 2 | ・目視 | 必要に応じ、仕上材の一部をはがし状況等を確認する。 | ||
・参考資料 |
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・確認対象 | 仕上材・下地材等 | 確認ポイント(工法により該当する部分を適用) | ||
・化粧合板の選択 | 種類、規格、メーカー | |||
・化粧合板の断面寸法等 | 厚さ、幅、長さ | 支持間隔との関係 | ||
・化粧合板の品質 | 種類、規格、メーカー | |||
・留付け材の選択 | 種類、規格、メーカー | 釘・タッカ―等、接着剤 | ||
・留付け材の寸法等 | 規格 | 化粧合板厚との関係 | ||
・留付け材の品質 | 種類、規格、メーカー | |||
・下地材の選択 | 種類、規格、メーカー | |||
・下地材の断面寸法等 | 厚さ | 支持間隔との関係 | ||
・下地材の品質 | 種類、規格、メーカー | |||
・化粧合板の割付け | 端部張り仕舞いの補強 | 相互の継ぎ目との関係 | ||
・下地材の割付け | 仕上材の割付けとの適合 | |||
・留付け材の施工方法 | 種類、間隔、道具、工具 | 釘等と接着剤の併用の有無 | ||
・下地材の施工精度 | 全体精度、部分精度 | 継ぎ目の目違い | ||
・材料の保管・管理 | 日射、風雨、湿気等からの防護 | |||
*化粧合板は、現場での日射、風雨、湿気等からの防護等が適切に行われないと、材料自身に過大なねじれ、そり及び表層材のはがれ等が発生することがある。長尺で薄い材料の場合はひび割れが発生することもある。
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<調査結果の考え方>
*下地材(胴縁、野縁等)、下地支持材(木造躯体、コンクリート躯体等)の乾燥が十分でない場合、化粧合板が湿気を吸い取り、ねじれ、そり等が発生し不具合事象の原因となることがある。化粧合板が長尺で薄いものの場合はひび割れ等が発生することがある。
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・検査機器 | ・スケール | |||
使用・メンテナンス状況の確認
竣工後に重量物を設置した等、不適切な使用がなかったかを確認する。 |
・調査方法 | 「4 使用・メンテナンス状況の確認」によるほか、以下による | ||
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<調査結果の考え方>
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・調査結果の考え方は、「内装仕上材のひび割れ、はがれ等 調査方法」の各項目も参照 |